2018-01-01から1年間の記事一覧

読書の記録

2018年があと数時間で終わる。 自分のことばかりしみじみ語っても仕方ないので、今年読んだ本のかんたんなまとめをしてみたいと思う。 詳しい批評はまた別の機会に回すとし、ここでは簡単に触れるにとどめる。 選りすぐりの三つを以下に挙げよう。 ・リチャ…

今年も残すところ一月しかない。 それまでの年がそうであったように、2018年は目まぐるしく過ぎていき、ついに12月がやってきた。 二月までは院試の対策に追われ、三月は謝恩会の幹事の仕事に忙殺され、四月は肝炎を患って入院し、その後は夜10時まで研究…

パイプ呑みの男

時刻は9時を回った。 この時間に四ツ谷で開いているカフェは限られてくる。 夜遅くにカフェで作業したくなったときは、決まって少し歩いて、四谷三丁目のコーヒーチェーンに入る。 ひろびろとした喫煙席があって、コーヒーがとても安いのだ。 なにより23時…

SF神学

私が好きな映画の一つに、アンドレイ・タルコフスキーの「惑星ソラリス」がある。私の周囲の界隈でも、映画好きならたいてい知っている作品だ。 最近、ハヤカワ文庫から出ているスタニスワフ・レムの原作を読み終えた。『ソラリス』(旧邦題『ソラリスの陽の…

肝臓をやられた私は、人間がいかにして利他的になれるのか考えることにした。

もう明日から学校が始まる。忙しい研究の毎日が。 しかし、僕は家に籠ってベッドに寝そべるだけで、明日からの授業の準備をするわけでもなく、とにかく何一つ生産的なことをしていない。 それは昨日の朝のことだった。 早朝から枕元に置いたiPhoneが震えてい…

春と海

春休みが始まってから、目が回るほど忙しい毎日が続いていた。 2月の前半は院試の勉強で毎日図書館に篭っていたし、院試が終わってからは大学で任されている謝恩会だの卒業パーティーだのの幹事で、日々カフェに篭ってパソコンを開いていた。 本当はゆっくり…