なぜ私は街へ出るのか

実家に戻ってから一ヶ月が経過した。 前の家を出る前は、とても悲しかった。 でも、不思議と今は何も感じない。 ここでの日常はというと、土日は働き、平日は大学の図書館に勉強しに行くついでに、渋谷や新宿に寄る生活が続いている。 夜は誰かしらと飲んで…

ノスタルジア

私は20世紀も終わりのころ、東急田園都市線沿いのニュータウンに生まれた。 川崎のはずれにある、急行のとまらない小さな町だ。 私の住んでいた家はマンションの最上階で、広いルーフバルコニーが付いていた。 ちょうど家が建っている場所が谷底になっており…

都市の孤独

外は雨。あと一週間もいられないこの家の屋根を、ぱらぱらと雨粒が打ち付ける。 眠らなければいけないと分かっていながら、机に向かってパソコンを開いている。 昨日と今日(とはいっても先ほど日付が変わったが)、京都から来た大切な客人と、東京の街を一…

愛すべき生活

四ツ谷に越してもう一年と半年が経つ。 この家での暮らしにはかなり満足している。 まず電車を使わずに大学に通える。朝の通勤ラッシュ地獄を味わう必要がないのは本当によいことで、これがないと1日のストレスが3割は減る。 実家から通っていたときは、毎…

エントロピーの増大と生の苦しみに関する試論

一体いつからこんなに生きることが辛くなったのだろうか。 思えば10歳のときから、生きることはとても苦しいことだった。 当時ぼくは、神奈川県でも有数のミッション系中学校に受かるために、母に連れられて進学塾に通い始めていた。もともと私立の小学校に…